久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

「真月譚 月姫」第10巻

 コミック版「月姫」最終巻。志貴とアルクェイドの物語のエピローグ。
「死」を視る異能を持った少年と吸血鬼のラブストーリーとして、王道ですがとてもきれいな終わり方を迎えられたと思います。「月姫」はその後のファンディスク含めて、PC版で一応全部遊んでいますので……昔のことを思い出して、感慨に浸ってしまったりもしました。個人的には翡翠琥珀が好きなので、彼女たちの出番が少なかったのは残念でしたが……まぁ、それは仕方のないことですよね。
 雑誌に掲載された、単行本等告知のための「教えて!知得留先生」も収録されていましたが……掲載当時に流行っていたアニメ等のパロディが多く、ちょっと懐かしい気持ちになったりもしました。
 総じて、とても良いコミックだったと思います。

 先日、「月姫」のリメイク版が発売されたみたいですが……ちょっと遊んでみたくなってしまいますね。

 

 

「Blade Rondo(ブレイドロンド)」ソロプレイ

 TCG風の2人用対戦カードゲーム。1箱で必要なカードがすべてそろい、またソロプレイ用のルールもあるということで、遊んでみました。以下の説明・感想は、ソロプレイ用ルールのものになります。

 まず、ライフ等の数値を管理するパラメーターボードを自分用と敵となるイデア用に1枚ずつ場に用意します。パラメーターボード上の、攻撃力を示す「アタック」、防御力を示す「ディフェンス」、支払えるコスト量を示す「ボルテージ」のマスに10面ダイスを0の面にして1個ずつ置き、「ライフポイント」の上限のマスにライフストーンを置きます。尚、イデアは「ボルテージ」のダイスは使用しないので、イデアのパラメーターボードの「ボルテージ」のマスにはダイスは置きません。続いて、敵となるイデアカード20枚をシャッフルして場に用意しておき……プレイヤー用の剣カード40枚はシャッフルした後、そこから15枚を引いて、ゲームで使用する7枚を選んで手札とします。選ばなかった8枚は、残りの剣カードと混ぜてもう一度シャッフルし、そこから15枚を、戦闘中コストを支払うことで引くことのできる「アウターパイル」の山札として場に置いておきます。残りの剣カードはゲームでは使用しないので箱に戻します。剣カードとは別に、戦闘中使用できる呼吸法カードを2枚、場に置いておき……イデアカードの山札から最初に戦うカードを1枚引いて場に置き、そのイデアカードに合わせてイデアのパラメーターボードの「アタック」と「ディフェンス」のダイスの数値を変更したら、準備完了となります。

 ソロプレイでは、基本的にプレイヤー先攻となります。プレイヤーのターンは……「ボルテージ」の数値の上昇、ターン最初に発動するカードの効果の処理、剣カードや呼吸法カードの使用、ターン終了の処理……の順番で進みます。またソロプレイでは、コストを支払うことで、「アウターパイル」から剣カードを3枚引き、その中から1枚を選んで呼吸法カードの側に置き、そのカードを戦闘中に使用することができます。ただし「アウターパイル」から引いたカードは、現在戦っているイデアとの戦闘でのみ使用できるカードであり……そのイデアとの戦闘が終わった後、「アウターパイル」から引いたカードはゲームから取り除かれることになります。また、3枚のうち選ばなかった2枚は、戦闘で使用せずにそのままゲームから取り除かれることになります。

 プレイヤーが使用するカードの種類は、大きく分けて……パラメーターボードのダイスの数値を変える「呼吸法」、敵を攻撃する「物理」、「ディフェンス」を無視してダメージを与えられる「魔法」、様々な効果を持つ「補助」と相手へのカウンターとして使用する「布石」……の5種類となっています。カードにはそれぞれ使用するためのコストがあり、ターンで使用したカードのコストの合計値は、「ボルテージ」に置かれているダイスの数値以下でなければなりません。「アウターパイル」で剣カードを引くときのコストもこの合計値に含まれますが、引かれた剣カード自体はコスト0で使用することができます。ただし、その剣カードに書かれているコストの数値は、現在の「ボルテージ」の数値以下でなければなりません。またカードには、ターン終了時に手札に戻るものと、一度使用したら捨て札になるもの、場に留まり効果を発揮するもの等があります。

 プレイヤーのターンが終わったらイデアのターンとなります。イデアは行動を開始するターンが決まっており……行動を開始した後は、イデアのターンになる度に、イデアカードに記載されている効果を順番に処理していくことになります。

 プレイヤーとイデアのターンを交互に行っていき……先にイデアのライフをゼロにすれば、その戦闘はプレイヤーの勝利となります。戦っていたイデアカードを取り除き、イデアカードの山札から次に挑むカードを引いて、再び戦いを始め……イデアを続けて5体倒すことができれば、ゲームクリアとなります。プレイヤーのライフがゼロになって敗北した場合は、その時点でゲームオーバーとなります。

 カードのデザイン・イラストが非常に美しいTCG風カードゲームでした。20体のイデアはそれぞれ行動のパターンが違っており……そしてどれも強敵で、ソロプレイでも充分遊び応えのあるゲームになっていると思いました。

 イデアが行動を開始すると、ほんとにどんどん攻撃が来て、プレイヤーの「ライフポイント」が減っていってしまうので……のんびりしている余裕などなく、こちらも速攻でいかないと勝てない感じでした。支払えるコスト量を示す「ボルテージ」の最大値が9ということもあり、長くてもプレイヤーが7~8ターンを迎える前には決着がつく感じになっていますね。

 プレイヤーが使用するカードが指定されている、最初の入門とも言える「クレミエールの洗礼」は、「アウターパイル」からカードを引くことなく、2回目の挑戦で何とかクリアできました。続けて、何度かゲームに挑戦していますが……5体連続で勝利できたことは、まだありません。ほんとにどのイデアも強敵ですね。ただ、剣カードの効果を把握し、戦い方がわかってくるようになると、勝率も上がってきて……負けたときも、あと1ターン耐えられたら勝てたのに、と惜しい感じになってきています。

 カード全体のバランスが非常によく、ソロプレイでもギリギリの勝負が楽しめるようにデザインされている感じでもあり……TCG風対戦カードゲームとして、ほんとに優れたゲームだなぁと思いもしました。

 まだ使用していない剣カードも、戦っていないイデアも結構ありますので……引き続き、挑戦していこうと思います。

 

 

「くノ一ツバキの胸の内」

 男子禁制のくノ一たちの里を舞台にした、コミカルなコメディ作品。修行中のくノ一たちが主人公ということもあり、一種の学園日常アニメの要素もあるように思われました。
 個性豊かで可愛いくノ一たちが多く登場し……彼女たちの日常の様子が賑やかに楽しく描かれていました。

 男子禁制で男を見たことがないくノ一たち。でも年頃のためか、見たことのない男が気になってしょうがない主人公のツバキの振る舞いも、とにかく可愛かったですね。
 楽しい作品でした。第2期も制作して欲しいですね。

 

 

「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」第2期

「虹ヶ咲学園」テレビシリーズ第2期。
 スクールアイドルフェスティバルを成功させたことで、知名度も上がった虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会。そんな彼女たちの影響を受けて、香港からやってきた鐘嵐珠。だが嵐珠は、同好会に好意を持ちながらも、スクールアイドルはファンを魅了する孤高の存在であるべきと主張し、同好会とは別に活動を始めるのだが……といった感じの展開。
 圧倒的な実力で個人活動を続ける鐘嵐珠に、あくまでビジネス的な関係として曲を提供するミア・テイラー。同好会と関わり協力しながらも、スクールアイドルにはなろうとしない三船栞子。新たに登場した3人の影響もあり、同好会もまた自分たちを見つめなおしながら、ユニット活動等新たな挑戦をしていくことになり……そして同好会の中でスクールアイドルを応援する立場だった侑もまた、自分の夢を見つけて努力し始めていく……アニメ第2期として、皆の変化と成長が描かれていくお話でしたね。
 同好会の9人+1人と、それに加わっていくことになる3人。更には他校のスクールアイドルたちと……非常に多くのキャラクターが登場し、とても賑やかで華やかなお話にもなっていました。変な同好会が多数存在する巨大学園モノとしての雰囲気もあり……第2回スクールアイドルフェスティバルの、何でもありのお祭り感はほんとに魅力的で良かったと思います。
 変化していくことの寂しさや、3年生たちとの別れを匂わせるような切なさ等が感じられるところは、「ラブライブ!」テレビシリーズの第2期らしいなぁと思ったりも。
 テレビシリーズはこれで一区切りということになるのでしょうけれど……劇場版とか、今後の展開があったら嬉しいですね。

 

 

 

「坂本ですが?」第3巻

 クールでスタイリッシュな高校生、坂本の日常を描いた学園コメディ。
 日常の普通の振る舞いも、突飛でナンセンスな言動も……すべてクールでスタイリッシュに、かっこよく決めてしまう坂本。その大げさな描写が楽しく面白いコミックでした。下らない中身と、シリアスでかっこいい演出のギャップによる面白さ。バカバカしい内容なのに、ちょっと感動してしまったりするエピソードもあったりしました。
 楽しいコミックでした。

 

 

「氷の微笑」

 テレビ放映されたものを視聴。非常に有名な作品ですが、ちゃんと通して見たのは今回が初めてだったりします。
 シャロン・ストーンマイケル・ダグラス主演のサスペンス映画。殺人事件の容疑者となった美人作家。彼女の捜査を続ける刑事は、やがて彼女の怪しい魅力に捕らわれていってしまうのだが……といった感じのお話。
 魔性の女に魅入られた男の物語。怪しく男を惑わし、強かに相手を手玉に取るような振る舞いをしたかと思えば、男心をくすぐるような弱弱しい顔を見せたりもして……その女によって、男の理性が溶かされていく様子がよくわかりますね。
 一応事件は解決したかに見えますが、でもそれは果たして真実なのか。思わせぶりな描写と共に、真相はぼかされたまま幕を閉じる物語……魔性に溺れた男に、明るい未来は無いのだろうなぁと思ったりもしました。

 

 

「タウンロクロク」ソロプレイ

 オインクゲームズさんの新作。家タイルを場に配置し……多くの家タイルを置くことを目指す感じのゲームです。ソロプレイもできるということで、遊んでみました。以下の説明・感想は、ソロプレイルールのものになります。

 6色・6種類の形の、合計36枚の家タイルをよく混ぜて、12枚ずつ3つの山を作り……その一番上の家タイルから1枚を選んで場に置きます。これで準備完了となります。

 手番では、3つの山の一番上の家タイルから1枚を選んで、場に配置していきます。その際、次の3つのルール……1、新たに置く家タイルは、既に置かれている家タイルの少なくとも一辺に接するように置かなければならない。2、縦・横の同じ列に、同じ形、もしくは同じ色の家タイルがあってはならない。3、手番で置く家タイルは、ゲーム開始時に置かれた家タイルの右側・下側の方向に、ゲーム開始時に置かれた家タイルを含めて最大6枚までしか置くことはできない……を守らなくてはなりません。また、ゲーム中2回まで、家タイルを、家の形が描かれていない裏向きで場に配置し、その家タイルの形を無視することができます。

 すべての家タイルを場に配置するか、3つのルールを守って家タイルを置くことが不可能となった時点で、ゲーム終了。場に置くことができた家タイルの枚数によって、評価が決まることになります。また、間違ってルールを守らずに家タイルを置いてしまった場合も、ゲームオーバーとなります。

 簡単そうに見えて、非常に難しいゲームでした。最初はもちろん割と自由に家タイルを置くことができるのですが、ゲームが進むにつれてどんどん家タイルを配置できる場所が限られてきてしまい……後半になると、ルールを守っているか確認するのもちょっと大変で、うっかり間違った場所に家タイルを置いてゲームオーバーになってしまうこともありました。

 何度か挑戦し、今のところ26枚が最高点。もう一つ上を目指したいところですが……結構難しそうです。

 ゲームの準備が簡単で、1プレイの時間も短めなので……空いた時間にちょっと遊ぶのにも良いゲームだと思いました。