「本格ミステリ01」を二分冊文庫化したものの一冊目。小説六本、評論二本を収録。
正統派の短編ミステリといった印象を受けました。割りとオーソドックスなものばかりで、もうちょっと奇抜なものがあってもよかったかなぁとも思ったり。本格ミステリの短編集なので、これでいいのかもしれませんが。
個人的に好みの作品だったのは、 太田忠司さんの「四角い悪夢」と、北森鴻さんの「邪宗仏」。特に「邪宗仏」は面白かった。民俗学ネタは一歩間違うと、ただのトンデモになってしまうことも多いのですが、その辺うまくバランスをとり、全体の雰囲気を作っていたと思います。ミステリとしての謎にもうまく絡めていますし。「蓮丈那智」シリーズの他の作品も読んでみたくなりました。
- 作者: 本格ミステリ作家クラブ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2004/12
- メディア: 文庫
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