久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

「鋼の錬金術師」19巻

 エルリック兄弟の父ホーエンハイムホムンクルスたち、その関係と正体、過去が明かされた第19巻でした。
 今回もエドはボロボロ。毎回ピンチになっているというか、いつもギリギリの戦いを強いられていますね。それでも諦めず、意思を貫き通そうとする姿は格好いい。この辺の描写が非常に上手いので、気持ちよく勝つというシーンが少ないにも関わらず、読んでいてストレスがたまることがないんですよね。絶望的な状況下で、懸命に戦っている主人公たちに自然と感情移入させられる。アームストロング少将とブリッグズ要塞の軍人の態度とか、マスタング大佐とホークアイ中尉のやり取りとか、短いシーンで格好良さを印象付けるのも上手いです。描写や演出が巧みだなぁと、いつも感心してしまいます。
 お話はクライマックスに向けて進んでいってますね。ホムンクルスたちの野望が進む中、それへの対抗策を見出しつつもあり。ブリッグズ要塞ではついに戦争も始まりそうですが。強大な敵と野望に、どう主人公たちが立ち向かっていくのか、続きが楽しみです。

鋼の錬金術師 19 (ガンガンコミックス)

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