久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

「ことのはの巫女とことだまの魔女と」

 1冊完結作品。社の結界に閉じ込められた巫女と、彼女を外に連れ出した魔女のお話。
 1冊完結ということもあって、展開がちょっと急ぎすぎの印象を受けました。前半部、巫女が魔女に惹かれ、魔女も巫女を意識していく流れはいいんですけど……巫女が倒れてからの展開が、ちょっと。クライマックス部分もあっさりしすぎの気もします。悪役がいないお話なので、しかたない面もあるのかもしれませんが、もう少し障害に立ち向かう姿みたいなものが見たかったです。もう一冊ぐらいあれば、もっときれいにまとまったのではないかと思うのですが……。
 無垢な巫女と、かっこいい魔女。二人のやりとりは好きでした。

ことのはの巫女とことだまの魔女と (IDコミックス 百合姫コミックス)

ことのはの巫女とことだまの魔女と (IDコミックス 百合姫コミックス)

 余談。本作にも、「AQ」に「紅茶」と、藤枝さんの他の作品のキャラが出てきますが……統一世界なんでしょうか? それとも、あくまでファンサービス? この世界に「いおの様」もいるんだろうかとか、ちょっと考えちゃいました。