久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

ブラジル国際会議提言

 昨日の日経夕刊に、少し記事が載っていました。それによると、「市民がインターネット上の児童ポルノサイトにアクセス・閲覧する行為も犯罪だとして法律で禁止するよう各国政府に」求めるそうです。単純所持罰則による冤罪・でっち上げの危険性すら払拭されていないというのに、アクセス・閲覧も法律で取り締まろうというのは、いくらなんでも危なすぎるんじゃないでしょうか*1。なんかほんとに、一昔前のディストピアSFみたいになってきてますね。
 冤罪・でっち上げの危険性、警察での取り調べ・裁判での問題、マスコミの報道の仕方、その後の名誉回復の難しさ……そういったことがまるで解決されていない現状では、単純所持の禁止にすら賛成できません。フィクションの表現の規制なんて以ての外でしょう。ましてや日本では、児童の年齢が18歳未満と高めの上、ポルノの定義が未だあやふやなままなのですから。加えて、そういった無理な規制が、性犯罪を減らすことや、被害児童の保護・救済に貢献する可能性は低いわけですから。

*1:罰則云々とは別に、ネット上に出回ってしまった児童ポルノを、どうやって消していくのかは、被害者救済の面から考えなくてはいけない問題ですけれどね。ネットに載ってしまった情報の削除の難しさは、ポルノに限らず問題ですよね。