久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

「大正野球娘。」最終話

 王道のスポーツものとして、非常に丁寧に、きっちり描かれた良作でした。
 女性を下に見られたことが悔しくて野球を挑んだものの、最初の試合では野球部にまるで相手にされず、再戦のために本気の努力を始める主人公たち。物語全体の展開だけでなく、ドタバタコメディの雰囲気や、周りの反対、勘違い等、どれも王道。奇をてらわなくても丁寧に描けば、これだけ面白くなるということを教えてくれるお話でもありました。
 野球のチームということで登場人物は多いですが、きちんと個性の伝わる描写で、混乱することもありませんでした。それでいて、わざとらしいデフォルメをしているわけではないのがすごい。
 大正時代の雰囲気は好み。舞台が大正時代ということが、「野球のことをまるで知らない女子」という設定に説得力を与えていますね。
 王道物語として安心して見られる良作でした。夜中の放映がもったいないぐらいです。

大正野球娘。 第1巻 [DVD]

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