久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

「マンガ脳科学入門 心はどこにある?」アングス・ゲラトゥリ、オスカー・サラーティ

 イラスト中心の脳科学入門書。マンガと書かれていますが、コマ割りの普通の漫画ではなく、大きなイラストによる解説といった感じです。イラストが豊富でわかりやすい内容ですが、章分けが少し曖昧で、ちょっとまとまりに欠けているようなところがあるのがマイナス。
 内容について。脳と心の関係を考えさせられて非常に面白いです。脳の一部が壊れてしまうことで、「色」というものを失ってしまったり、ものの動きを認識できなくなってしまったり。いろいろな種類の失語症、新しい記憶を持てなくなってしまう順行性健忘、よく知っている顔がわからなくなってしまう顔貌失認。不思議で興味深く感じると同時に、ちょっと怖くなってしまうようなところもあります。脳の損傷は今の自分を失うということでもあるわけで、それを想像するとやはり怖くなってしまいますね。
 怪我や病気には気をつけよう、なんて思ったりもしました。

マンガ脳科学入門―心はどこにある? (ブルーバックス)

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