久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

「ロード・トゥ・パーディション」

 録画しておいたものを視聴。ギャングの用心棒として働く父親とその息子の、逃亡と復讐の旅路。殺しの現場を目撃したことで、母親と弟を殺されてしまう長男。父親は、生き残った長男を守り、同時に殺された妻と次男の復讐を決意するが……。
 父と子の絆の物語ですね。自分に対してどこか厳しかった父親の気持ちを知り、その旅路で関係を再生していく流れが良いです。復讐劇の結末は王道で予想できるだけに、その過程が切なく思えてしまうところもありました。
 もう一つの父と子、ギャングのボスと出来の悪い息子の関係も良いですね。勝手な殺しをした息子の非を知りながらも、彼を守らざるを得ないボスの心情。血の繋がった家族への情と、信頼し息子のように思っていた用心棒への情、その板挟みになった苦痛がよく伝わってきます。
 しめのモノローグも良い映画でした。

ロード・トゥ・パーディション <特別編> [DVD]

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