久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

「灰色のアイリス 2」岩田洋季

 積み本消化。1巻は発売してすぐに読んだのですけれど。
 異世界から異能力を持った生物を召喚できる特殊能力者たちの戦いを描いた、伝奇ライトノベル
 姉の死に傷つきながらも、姉の娘である未来を守ろうとする主人公の奏。その彼の前に現れた謎の少女。美木響二の死の真相を調べようとする娘の優夜。美木家に復讐のため戻ってきた兄妹……2巻は次巻のための下準備、といった感じでしたね。お話の核心に関わるであろう人物や、当面の敵となるキャラなども出てきて。役者と舞台を整えている感じです。
 子供を道具のように扱い、親子の情など皆無だった父親に対して、その死後複雑な思いを抱えることになった優夜の心情には、結構共感できました。
 3種の異空眼によって呼び出される生物、使貴、隠愚、蒼種については、ちょっと違いがわかりにくい気もしますが。

灰色のアイリス〈2〉 (電撃文庫)

灰色のアイリス〈2〉 (電撃文庫)