「ブレイブワン」 - 久道進の日記帳

　録画しておいたものを視聴。
　暴漢に恋人を殺され、自らも重傷を負ったラジオパーソナリティのエリカ。事件による恐怖が癒えず、護身のため不法に銃を買った彼女は、居合わせた犯罪現場で犯人を射殺してしまう。それがきっかけとなり、エリカは町の犯罪者を殺す復讐者に変わっていくのだが……。
　最初にエリカたちを襲った暴漢をはじめ、犯罪者が本当に共感のできない下種な人間に描かれていますね。良心の呵責を感じることなどない、捕まってもきっと更生はしないであろう人間。見ていて気分が悪くなります。そんな犯罪者を射殺するエリカも、だけど正義感から殺しているわけではなく、やり場のない暗い気持ちの果てに銃の引き金をひいていて……人を殺すことにためらいがなくなっていく姿がなんとも言えません。
　重く暗い復讐劇。でもその落ちは微妙な感じ。エリカの復讐に気付いた刑事の決断が、なんか安易すぎるように思えてしまいます。エリカに対して、刑事の心情の書き込みが不足しているせいもあるのでしょうけど……一気に甘くなってしまったような気もしました。