久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

「シザーハンズ」

 録画しておいたものを視聴。
 手がハサミの人造人間エドワード。屋敷に一人残されていた彼を気の毒に思った化粧品セールスの女性ペグによって、エドワードは町に連れてこられる。物珍しさとハサミの手を使った技術によって、最初は住民に受け入れられた彼だったが、ペグの娘キムへの恋心がトラブルを生んでしまい……。
 人間とは違う純粋な存在が人の住む世界に連れてこられ、最初は住民に受け入れられるものの、その純粋さ故に事件が起きてしまい、最後には人の世界を去ることになってしまう……というのは、おとぎ話の王道というか、定型だと思いますが、本作はまさにその型ですよね。その異質な存在によって起きたことが、現在の事象のルーツや原因になっているとされている点も。
 表情や行動がユーモラスなエドワードの振る舞い。人の住む世界で友達ができたことを喜んでいたエドワードが、最後には町を去らなければならなかった展開は見ていて切ないですね。
 現代のおとぎ話として良作でした。