久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

「坂道のアポロン」最終話

 生真面目で神経質なところのあった西見薫と、不良生徒として恐れられていた川渕千太郎。一見正反対な二人の、ジャズによって結ばれた友情を描いた青春劇。
 若者らしい恋愛と友情の悩みや嫉妬、気持ちの移り変わり等がとても丁寧に描かれていた作品でした。千太郎の幼馴染である律子への恋心や、千太郎への嫉妬を抑えきれない薫。豪放磊落のようでいて、ハーフ故の生まれの苦しみを抱えた千太郎。そんな二人が互いに惹かれあい、強い友情を結んでいく物語に自然と引き込まれました。
 演奏シーンも毎回、とても良かったですね。時に台詞以上に心情を語ってくれるジャズの演奏。ちゃんとジャズを聴いてみたくなり、また自分も演奏してみたいと思わされる力がありました。
 青春と音楽をテーマにした良作。原作も読んでみたくなりますね。

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