テレビシリーズ本編の合間を描いたお話。豆じいの書いた昔の業務日誌をきっかけに、自分と同じ年の頃の母親の気持ちに触れ、また少し成長していく緒花の姿が描かれています。
緒花の成長物語として、とてもきれいな内容のお話でしたね。母親に対して複雑な思いを抱いている緒花の心情が、よく伝わってきました。業務日誌を通じて昔の母親のことを知り、また弟妹の面倒を見るなこちの姿を見ることで、その気持ちが少し昇華されていく過程の描き方が良かったです。
今回、なこちは物凄く天使でした。弟妹の面倒を見ているときの優しげな雰囲気がなんとも言えません。物語終盤で、抑えていた気持ちが遂に爆発してしまうシーンがあるのですが、そこはとても胸に迫りましたね。なこちはもともとお気に入りのキャラでしたが、この劇場版でまた好きになりました。
民子は今回、ちょっと印象弱かったですね。板前修業をしている姿や、徹に対する態度等、彼女らしい姿は堪能できましたけど。
結名はいつも通りのマイペース。ちょっとうざったいけど憎めない、何も考えていないようで結構周囲の様子を把握している……その振る舞いも、彼女らしかったです。
巴さんは今回、完全にギャグキャラというか、いじられキャラになってしまっていたような……ほんとギャグ担当でした。
総じて……予想以上に楽しい作品でした。テレビ本編と変わらない雰囲気で、キャラクターの振る舞いもあの頃のまま。テレビシリーズ本編が好きだった人は、きっと楽しめると思います。テレビシリーズ本編の方も、またちょっと見たくなってしまいますね。
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余談……入場者プレゼントで色紙を貰ったのですが、描かれていたのは巴さんでした。このなんとも言えない残念感が……。