久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

「きみの血を」シオドア・スタージョン

 吸血鬼テーマの古典作品。上官を殴ったために本国へと送還された兵士、ジョージ・スミス。彼が上官を殴ったのはなぜなのか、そしてそのとき見せた異常な行動の秘密とは……。
 吸血鬼が題材になっていますが、一人の孤独な青年の物語でもありますね。
 最後に明かされる秘密は、ほんとにアブノーマルなもの。ちょっと想像できませんでした……。
 解説にも書かれていますが、「信頼のおけない語り手」の仕掛けが使われている小説でもあるので……読了後、もう一度最初から読み直してみたくなる作品でもあります。

きみの血を (ハヤカワ文庫NV)

きみの血を (ハヤカワ文庫NV)