6月23日、池袋で見てきました。
若干意地っ張りで、自身の感情を持て余しているようなところのある女の子、琉花。部活でトラブルを起こしてしまった彼女は、父親が勤める水族館で、ジュゴンに育てられたという不思議な少年と出会うのだが……というお話。
良質なジュブナイルSFでした。不器用な少女が、不思議な少年と出会い、生命と世界の神秘に触れ……一夏の冒険を経て、成長していく物語。ジュブナイルSFとして、力強く語られた王道のお話といった感じでした。
水中の描写や、生き物の描き方、クライマックスの幻想的なシーンは、見ていてほんとに圧倒されるほどの迫力。確かにこれは、大きなスクリーンで体験して欲しい映像ですね。
SFファンタジーとしての設定や、描かれているイメージのすべてを理解しようとすると、難解な作品であるとも言えますが……でも、無理に理解し、言葉にしようとするよりも、描かれたイメージを素直に心で受け止め、感じた方がよい作品のようにも思いました。言葉にはできなくとも、伝わってくる何かは確かにあります。
映画館の大画面でこそ堪能できる作品だと思いますので……ご興味のある方は、是非劇場で。