久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

「見えない目撃者」

 先日、新宿バルト9で見てきました。

 事故で自分の視力と弟を失ってしまった主人公。数年後のある夜、彼女は車の中から助けを求める少女の声を聴く。目が見えない主人公の証言に対し、警察は半信半疑であったが……主人公はもう一人の目撃者である少年の存在を警察に告げ、更に彼の協力を得ることで、事件の真相に迫っていく……というお話。

 前半は主人公が協力者を見つけ、状況を分析し、事件に迫っていく過程が丁寧に描かれていました。捜査を続け、情報を集め、真相に近づいていく……刑事ドラマの面白さが堪能できました。

 中盤以降……おぞましい連続殺人が起きていることが明らかになってからは、緊迫感もどんどん増していき……最後まで画面から目が離せませんでした。視覚障害者故の苦悩や危機……でもそれに屈することなく、時に周囲の助けを受けながら、犯人に立ち向かっていく主人公の姿に胸を打たれますね。

 とても面白いサスペンス・スリラーでした。残酷でグロテスクなシーンも多く、そこが苦手な人もいるとは思いますけれど……でも、良い作品だったと思います。