久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

「ロープ」

 テレビ放映されたものを視聴。ヒッチコック監督のサスペンス映画。

 優れた人間は既存の道徳観に縛られる必要はないという身勝手な思想から、友人を殺した男と、その共犯者となってしまった青年。殺人を犯し、死体を隠したその部屋で、男は友人たちを呼んでパーティーを開く。自分の行いに悦に入る男だったが、パーティーに招かれた客の中に、彼らを怪しむ人物がいて……といった感じのお話。

 歪んだ考えを持つ男が殺人を犯し、そして自滅していくまでの物語でした。最初は得意げに振る舞いながらも、追い詰められると慌てる男の姿が何とも滑稽に見えてしまいますね。共犯者となってしまった青年も、自身の精神的な弱さによる自業自得といった感じで、後悔する姿にも同情はできませんでした。

 お話自体は普通のサスペンスといった感じでしたが……限られた舞台による独特なカメラワークはちょっと面白かったです。