久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

「イグゾースト」ソロプレイ

 魔術学校の卒業試験をテーマとしたカードゲーム。数字の書かれたスペルカードを使ってコンボを作り、場に置いていき……他のプレイヤーが手札を出せなくなって脱落してしまうまで、自分の手札をやりくりして耐えることを目指す感じのゲームです。ソロプレイもできるということで、遊んでみました。以下の説明・感想は、ソロプレイルールのものとなります。
 ゲームの準備として、スペルカードを使って作れるコンボを表すコンボカードを場に並べ、時間魔法カードの山札をその側に置きます。1から15までの数字が書かれた4色60枚の数字カードと、プレイ中一緒に出したカードと同じ色・数字として扱えるコピーカード……これらのスペルカードを混ぜてシャッフルし……プレイヤー用に15枚を配り、ソロプレイでは対戦相手のNPC用に15枚をNPC用の山札として場に積み、それらとは別に4枚を補充用カードの山札としてコンボカードの側に置きます。残りのスペルカードはゲームでは使用しないので箱に戻します。そして、NPC用のスペルカード15枚の側に、NPCの手札を分かりやすくするためのNPCカードを置けば、準備完了となります。
 手番は、プレイヤー→NPCの順番で行います。手番でできるアクションは、手札からコンボを作って対応する場のコンボカードの横にスペルカードを並べるか、時間魔法カードを使用するか、その二つのうちの一つ。
 スペルカードを使って作れるコンボは、同じ数字のスペルカード2枚を使って作れる「ペア」や、同じ数字のスペルカード3枚を使って作る「3カード」、3枚以上の連続した数字のスペルカードで作る「ストレート」や、3枚以上の同じ色のスペルカードで作る「フラッシュ」等、全部で7種類。作ったコンボによって、補充用カードのスペルカードや、時間魔法カードを報酬としてもらえる場合があります。また、スペルカードでコンボを作って場に置く際……コンボの種類によって、前に置かれているスペルカードよりも大きい数字のスペルカードでコンボを作らなければならない、もしくは前に置かれているスペルカードよりも多い枚数でコンボを作らなければならない、という制限がかかる場合があり……その制限をクリアできない場合は、そのコンボカードの横に手札のスペルカードを並べることはできません。
 時間魔法カードは、コンボを作った報酬として手に入れるカードとなっており……使用した場合は、実質手番をパスするアクションとなります。使用した時間魔法カードは、場の時間魔法カードの山札に戻すことになります。
 NPCの手番では、NPC用の山札の一部をNPCの手札として場に並べ、そこからNPCのコンボの優先度に従ってコンボを作り、場のコンボカードの横に並べることになります。その際、コンボの数字や枚数に関する制限については、プレイヤーと同じように処理します。また、時間魔法カードについては、入手方法はプレイヤーと同じとなり……NPCがコンボを作ることができない場合、時間魔法カード使用のアクションを行うことになります。
 こうして、プレイヤーとNPCで交互に手番を行っていき……どちらかがコンボを作れず、使用できる時間魔法カードも無い場合、ゲーム終了となり、先に手番でアクションを行えなくなった側が敗者となります。NPC相手のソロプレイの場合、プレイヤーが勝利した後更にゲームを続けるときは、NPC用のスペルカードの枚数を、プレイヤーが勝利する度に一枚ずつ増やしていき、より難易度の高い相手に挑戦していく感じとなっています。
 手軽に遊べるルールでありながら、手札をどう使うか悩ませてくれるゲームでした。手札が減ればそれだけ作れるコンボも減ってしまい、脱落しやすくなってしまうので、なるべく少ない枚数でコンボを作っていくことを目指すわけですが……同時に手番をパスできる時間魔法カードも充分に集めておく必要もあって、そこがほんと悩ましいところ。NPC相手の場合、最初の手札は同数ですが、ゲームを繰り返していくとNPCの方が手札の枚数が増えていくことになるので、それだけプレイヤーは手札のやりくりが難しくなり……1枚の時間魔法カードの有無が、ほんとに勝敗を分ける感じになっているように思いました。
 コンボを作って場に並べるときの、数字や枚数による制限も難しいところ。NPCのスペルカードが先に置かれてしまった結果、自分のスペルカードでコンボを作れなくなってしまうこともあり……それがきっかけで負けてしまうこともありました。
 15枚のスペルカードをどう使っていくのか、程よく悩ませ、考えさせてくれるゲームでした。
 何度か遊び……今のところ、NPCの手札17枚までは勝利できています。18枚相手は、ちょっと厳しい感じですね……。
 準備も簡単で、1プレイも短めなので、空いた時間に軽く遊ぶのにも良い感じのゲームだと思いました。