久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

「オーバーロードⅣ」

オーバーロード」テレビシリーズ第4期。

 魔導国を作り、その力を世界に見せつけていくアインズ・ウール・ゴウン。益となる存在に対しては支援を決め、一方で自分たちに逆らうものへは苛烈な制裁を加えていく。そしてその矛先は、王国へ向けられることになるのだが……といった感じの展開。

 強大で圧倒的な力を持つ魔導国とアインズ・ウール・ゴウン。その力にファンタジー世界の住人たちは翻弄され、抵抗むなしく屈することになっていくわけですが……それでいて主人公のアインズ自身が求めているものは、ファンタジー世界に転生する前の、共にゲームをした仲間や他のプレイヤーたちの存在であり……思うがままに力を振るっているように見えても、主人公が真に求めているものは未だ遠く、手に入れられる日が来るのかすらわからない……それを考えると、すごく切ないお話のようにも思えてしまいました。

 アインズの部下たちは、アインズを至高の存在と崇め、ファンタジー世界の住人たちは、凶悪な力を持つアンデッドとして恐れ……彼の内にある普通の人間としての心は、誰にも知られることはない。支配者の孤独を描いたお話でもあるのかなぁと、第4期を見て思ったりもしました。

 一つの国を滅ぼし、その力をまた世界に知らしめたアインズですが……彼は今後、どのような道を歩んでいくのでしょうね……。