久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

「メイドインアビス 烈日の黄金郷」

メイドインアビス」、劇場版を挟んでのテレビシリーズ第2期。

 地上にはもう戻れないラストダイブをし、深界六層へと辿り着いたリコたち。そこで成れ果ての村を訪れたリコたちは、アビス最初期の探窟家たちである「ガンジャ」の悲劇を知ることになるのだが……といった感じの展開。

 地上の常識など通用しない、過酷の一言ではとても言い表せないアビスの冒険。破滅に瀕したとき、禁忌に等しい罪を犯してでも生きようとしてしまう人間の業がたっぷり描かれており……人の尊厳、意志、魂、それらの価値が問われ続けるお話でもあったように思えました。

 人知を超えた生物たちが互いに喰い喰われていくアビスは、正に人外魔境と呼ぶにふさわしく……そこでの冒険は、人の限界を常に試し続けられているようなもので……時には人の思いすら踏みにじられてしまうもの。冒険の中で奪われてしまうもの、失ってしまうものもまた多く……それでも未知の世界に惹かれ、突き進もうとしてしまうのも人間の業であり……そして眩い輝きなのでしょうね。

 悲劇を知り、その清算に立ち合い……それでも人々と出会い、知り合えたことを喜びとして、更に先へと進んでいこうとするリコたち。未知に挑み続ける子供たちのこの先の冒険も、またアニメで見たいですね。

 

 

 テレビシリーズや劇場版もまた見返したくなってきますね。