久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

「素晴らしいアレキサンダーと、空飛び猫たち」アーシュラ・K・ル=グウィン

 文庫サイズの絵本。「空飛び猫」シリーズの三冊目です。
 やんちゃで世間知らずなところのある猫アレキサンダー。家を出て冒険をしようとした先で木から下りられなくなったところを、空飛び猫の末っ子で、喋ることのできないジェーンに助けられる。その恩返しに、アレキサンダーは彼女の助けになろうとして……というお話。
 素直に良いお話でした。昔読んだ童話等を思い出します。
 最後のシーン、アレキサンダーと空飛び猫のやり取りが良いですね。やんちゃで強いことを「素晴らしい」と思っていたアレキサンダーが、本当に良いことをして褒められた後の、その返事。しめの一文がきれいな物語の読後感は、本当に良いものですね。

素晴らしいアレキサンダーと、空飛び猫たち (講談社文庫)

素晴らしいアレキサンダーと、空飛び猫たち (講談社文庫)

 大きめの単行本も出ていたんですね。単行本の方が、絵と一緒に楽しめそうです。