久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

「スプリガン」

 現代の科学文明をはるかに超えた力を発揮する、超古代文明の遺産。その遺産を守るために活動するエージェント「スプリガン」の少年、御神苗優。彼の活躍を描いたSFアクション。

 原作は1990年代に流行っていたコミックで、非常に有名な作品ですね。私はコミックは未読ですが、1998年に公開された劇場版アニメは見ています。

 テンポよく進んでいく活劇が楽しい作品でした。超古代文明オーパーツ等は、何とも懐かしい感じ。90年代、ほんとに流行っていたんですよね。

 原作は未読なので、改めて読んでみたくもなりました。

 

 

「虚構推理」第1巻

 片目片足と引き換えに、妖怪・怪異たちの知恵の神となった少女、岩永琴子。ある事情により、妖怪・怪異たちに恐れられる存在となった青年、桜川九郎。妖怪や都市伝説に挑む二人の活躍を描く、伝奇ミステリーコミック。

 第1巻は二人の出会いと、死亡したアイドルの亡霊(?)「鋼人七瀬」事件の始まりが描かれています。

 キャラクターたちのコミカルでユニークなやり取りが楽しいお話。特に主人公の岩永琴子が非常に魅力的。冷静で大人っぽい顔を見せるときもあれば、年相応に幼さの残る振る舞いをするときもあり……表情豊かなところが何とも言えず可愛く楽しい。

 楽しくユニークなだけでなく……怪異の描写はしっかり不気味に描かれていて……事件に関わっていく二人の活躍が、自然と期待できるようになっています。アニメの方を既に見ているので、先の展開は知っているのですが、それでも続きが読みたくなってきますね。

 良い伝奇ミステリーコミックでした。

 

 

「バッファロー・ハント」ソロプレイ

 へクスマップを使った、簡易ミニチュアゲーム。ティディベア・カウボーイのメタルフィギュアを動かし、マップに現れるバッファローを捕まえよう、といった感じのゲームです。ソロプレイもできるということで、遊んでみました。

 バッファローをより多く捕まえ、そのポイントでゲーム終了後にアイテムを貰うことができるシナリオ1「バッファローの群れ」と、シナリオ1で入手したアイテムを使いながら、盗賊と対峙し、規定数のバッファローを捕まえることを目指すシナリオ2「盗賊出現!」、二つのマップで遊ぶことができます。

 シナリオ1のバッファローの移動はダイスで、シナリオ2のバッファロー・盗賊の移動やアクションはプレイカードによる指示で決まるため……その動きがなかなか予想できないのが難しいところ。また、バッファローの捕獲や、盗賊との銃撃はダイスによる判定で結果が決まるため……こちらもなかなか思い通りにはならないところが厳しいゲームでした。少し運の要素も強い感じですね。

 何度か遊んでみたものの……バッファローの移動に巻き込まれたり、盗賊の銃撃に負けたりして、あっさりゲームオーバーになってしまうこともしばしばで。シナリオ1ではろくにアイテムを貰うこともできず、シナリオ2では未だ勝利できておりません。

 へクスマップを使ったゲームで遊ぶのもかなり久しぶりのことですが……こういったゲームに慣れている人なら、もっと上手くプレイできるのでしょうか? 改めて、また挑戦してみたいと思います。

 

「自動販売機に生まれ変わった俺は迷宮を彷徨う」

 死後、ファンタジー世界で自動販売機に生まれ変わった主人公。冒険者の少女と出会い、彼女に意思を持つ魔道具と勘違いされた主人公は、共に様々な冒険に挑むことになるのだが……といった感じのお話。

 主人公が自動販売機に転生するという設定がユニークな作品。定番のジュースやお菓子だけでなく、氷や風船の販売機など、何かを提供する自動の機械に属するものなら何にでも変身できるという能力を活かし、冒険のピンチを乗り切っていく展開が面白かったです。

 全体的に明るい雰囲気で、楽しい冒険譚といった感じのお話でした。

 

 

「断裁分離のクライムエッジ」第11巻

 最終巻。

 呪いが消えていない事実を前に、祝が自分自身と向き合い、そして「髪の女王」と最後の対決をする……といった感じの展開。

 殺人鬼たちが遺した「殺害遺品」、その能力を使っての戦いという設定や、主人公とヒロインの髪に対するフェティシズムたっぷりの描写など、アブノーマルな要素がたくさんある作品でしたが……物語自体は、少年少女の絆と純愛、そして成長がきちんと描かれた、正統派のボーイ・ミーツ・ガールのお話だったように思いました。

 最後もちゃんと大団円。主要キャラのエピローグの描かれた方も気持ちよく……とても良い読後感を味わうことができました。
 楽しい作品でした。

 

 

「カタンの開拓者たち ダイスゲーム」ソロプレイ

カタンの開拓者たち」の簡易ダイスゲーム。ソロプレイもできるということで、遊んでみました。尚、ルールは日本語版のものではなく、株式会社ジーピーの公式Webサイトに掲載されている、ドイツ原版ルールの方で遊んでいます。

 ドイツ原版ルールでは、ゲームは全15ラウンド。資源の目が描かれた6個のダイスを振り、その出目の資源を使って、街道・騎士・開拓地・都市を建設し、個人の記録シートにその印をつけていきます。振り直しは2回まで。黄金の出目は二つで任意の資源に変更可。また日本語版ルールと違い、街道は建設済みのスタート地点から繋がるように、騎士・開拓地・都市は建設済みの街道と隣接するように、建設していかなければなりません。建設物を建設できたときはその点数を得ることができますが、何も建設できなかったときはそのラウンドはマイナス点となってしまいます。

 15ラウンド終了後、各ラウンドの得点を合計し、もっとも高得点だったプレイヤーが勝者となります。

 シンプルで簡単なルールのダイスゲーム。ダイスゲームのため、やっぱり運の要素がかなり強めな感じですね。黄金の出目二つで任意の資源に変更できたり、またドイツ原版ルールでは、騎士を建設するとそこに描かれている資源ジョーカーを一度だけ使用することができたりもしますが……それでも、ダイス運が悪いとどうにもならない感じではあります。

 何度かチャレンジし、今のところ最高点は42点。

 ダイスゲームは、ソロプレイだと、どうしても淡々と進める感じになってしまうところもありますね。やっぱり皆で一緒に遊び、ダイスの出目に一喜一憂しながらワイワイ騒いで遊ぶのが良いのだろうと思います。

 

 

「事情を知らない転校生がグイグイくる。」

 大人しい性格とその雰囲気のせいで、クラスメートから「死神」と呼ばれ、からかわれてしまっている少女。能天気な性格の転校生の少年は、そんな事情も知らず、逆に「死神」というあだ名をかっこいいと思い、彼女と友達になろうとグイグイ迫っていくのだが……といった感じのお話。

 純粋な少年の行動によって、少女も明るい表情が増えていき、またちょっとずつ友達も増えていく様子が、ほのぼのと描かれていました。二人の気持ちが、友情から、無自覚な淡い恋(?)へと変わっていくのも、小学生らしくてかわいくて良かったですね。

 その一方で、最後まで変わらずいじめっぽいことを続けるクラスメートもいたりして……そういった子供の無邪気な残酷さが描かれているお話でもあるなぁと、ちょっと思ったりもしました。