久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

準児童ポルノがどうとかの話。

 最終的には音声(演技)や文章の規制もしようとしていたのですから、絵などのフィクションを徹底的に規制しよう、というのは想像していました。でも、さすがに、大人が高校生以下の児童を演じるのもダメというのは想像の斜め上でした。これだと、アダルトビデオどころか、普通のドラマや映画も規制できてしまうのですが。本当に、逮捕しようと思ったら誰でも逮捕できてしまいますね。
「心配しすぎ」という声もありますが、現在の軽犯罪法や銃刀法のように、カッターナイフを持っているだけなのに捕まってしまったという話を聞くと、とても杞憂とは思えません。実際、この手の言いがかりに近いようなやり方で被害を受けた知人から話も聞いているので、不安は消えないです。
 一応、警察官の知人もいるので、ほとんどの警察官は真面目に真摯に働いていることは知っていますが……一部に暴走する人もいるわけで。そして、運悪くその人に捕まってしまったら、一般市民の人生は即終了です。この日本で再起はほとんど不可能に近いですからね。

 それにしても……準児童ポルノとは。あの人たちにとっては、実際被害を受けている子供なんてどうでもいいんだなぁというのがよく分かります。「ハリー・ポッター」や「ダ・ヴィンチ・コード」を悪魔の本と言って燃やしている人たちと大差ない気もします。日本の悪書追放運動でも、普通のマンガが燃やされていたようですし……自分の思想を押し付ける人のやることは、いつの時代も世界のどこでも、同じなのかもしれませんね。自分たちが「悪」と決めた相手にとっては恐ろしいほど酷薄になり、残酷なこともできてしまうということも。だから独善的なわけですけど。
 あと公式サイトについて。賛成の署名は集めていますけど、反対や抗議、その他の意見は送れないようになっているというのも嫌らしいですね。結論ありき。ほんと独善的すぎて頭が痛くなってきてしまいます。

 児童虐待ルポルタージュを書こうと思ったら捕まってしまった、という事件が海外であったと聞きましたが……さすがに都市伝説だろうと思っていたのですが、もう笑っていられないですね、ほんとに。単純所持罰則による自殺者の話とかも、他人事ではない。今現在児童ポルノではない、ただの創作物が違法になってしまうのですから。
 いつどんな言いがかりで犯罪者にされてしまうのか分からない世の中。ほんとディストピアです。