「ヱヴァンゲリヲン新劇場版：序」

　積んでいたDVDをようやく視聴。テレビ放映の前になんとか見られました。
　テレビアニメ版の、１話から６話までを中心とした新劇場版。前半の内容はテレビ版とほとんど変わらず、劇場版の尺にあわせて編集したような早い展開で、テレビ版の間が好きだった自分にとっては今一つのように感じていました。ですが、クライマックスのヤシマ作戦でその辺の不満は一気に解消されましたね。本当にすごい。クライマックスに相応しい戦闘でした。形を変えて攻撃を繰り返す使徒と、怯え泣きながら戦おうとするシンジと。劇場公開時、ヤシマ作戦がすごかったという感想が多かったですが、その理由を実感しました。
　テーマ面では、早い時期からテレビアニメ版よりも踏み込んで進めている印象。ヤシマ作戦でパイロットを変えようとするゲンドウにミサトが意見したり、作戦前にリリスをシンジに見せたり、使徒との戦いの意味を教えたり……早くから個人の意志と責任、人との繋がり等を自覚させようとしているような気がします。序でこれだけ描いているのですから、最終作ではどうなるのかと、自然と期待してしまいますね。
　迎撃都市としての第３新東京市の描写、兵装の動きなどは見ているだけで楽しかった。テレビアニメ版もこういった仕掛けが凝っていて楽しかったのですが、その辺の描写や設定も更に作りこんでいますね。よく作ったなぁと、本当に感心してしまいます。
　約９０分、自分がエヴァが好きだったことを再確認しながら見てしまいました。本放送のときは高校生でしたが、友人と一緒にはまって見てましたからね。そのことを思い出したりも。
　自分の思い入れが強すぎて、エヴァに思い出が無い人が見たらどういう感想になるのか、そこは正直想像できません。でも映像表現だけでも見る価値は充分にあると思いました。週末テレビ放映されるようですし、エヴァやアニメそのものに興味がない人も、クライマックスのヤシマ作戦のあたりだけでも見てみてはいかがでしょうか。