久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

「ぼくらのグリム・ファイル探険 上」宗田理

 押入れの整理で発掘。長く未読でした。
 なんというか、懐かしかったですね。宗田理さんの本は、中学生の頃はまって読んでいて、「ぼくら」シリーズ以外もほとんど全部読んだものです。久しぶりでしたが、登場人物の名前等、結構覚えていました。
 バスの転落事故、毒入りカレー事件、幼児投げ落とし、猫殺し。それら事件を起こす子供たちの異常がテーマですが……内容は、今読むと若干古く感じてしまうところがありますね。子供の異常で理不尽な犯罪というのは、実際には昔からよくあることにすぎず、現代特有のものとは言えないようですし。情報ウイルス、それによる脳の暴走という考えも、説得力の点では今一つに感じてしまいました。
 個人的には、「最終戦争」の中学生編までが一番楽しかったと思います。