有名な作品ですが、今までちゃんと見たことがなかったので、借りてきて見ました。原作小説を読んだのは大学生の頃。大分昔なので、詳しい内容は忘れてしまっていますが……。
SFの古典名作映画。陰鬱な世界の描写、文化ごった煮の町の描き方が非常に好み。今見ると、SFの小道具はやはり古く感じてしまうものもありますけどね。
逃亡するレプリカントと、それを追う捜査官。始終疲れ果てているようなデッカードの描写は、海外のSFハードボイルドらしいです。同じテーマでも日本で作ったら、主役の性格は大分変わりそうですね。刑事モノを見ると顕著に現れていますが、日本とアメリカでは仕事に対してのプロ意識というものが大分違いますから。
生きることを求めるレプリカントの描写は恐ろしくもあり、物悲しくもあり。共感能力がないとされるレプリカントの方が、周りの人間よりも感情豊かに見えたりもします。
派手なアクションシーンはないですし、説明不足でわかりづらいところもありますが、作品の世界には十分浸れました。SF的映像美は見ていて楽しいですし。
劇場公開版も最後の方だけ確認。「ファイナル・カット」の方が余韻が楽しめて好きですけど、わかりやすいハッピーエンドもそう悪くはないです。
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