久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

「虹色ほたる 〜永遠の夏休み〜」

 縁あって見られました。
 父を亡くしたばかりの少年ユウタは、父との思い出の場所で不思議な老人と出会い、30年前にタイムスリップすることになってしまう。ダムに沈む前の村で、ユウタはその村の子供たちと一緒に、夏休みを過ごすことになるのだが……。
 田舎の風景がとても懐かしく思え、また夏独特の空気が感じられて、見ていて子供の頃の夏休みの楽しさが甦ってくるかのようでした。子供がちゃんと子供らしく描かれているため、余計自分が子供だった頃のことを思い出してしまいますね。
 近づく夏の終わりと失われていく風景には、切なさや寂しさを覚えてしまいますが……その中でも、ちゃんと夏を楽しむ子供たちの姿が描かれていて、その笑顔に力強さを感じたりもしました。父を亡くしたばかりのユウタと、訳ありの少女さえ子の淡い関係と絆の描き方も良く、ユウタと彼の一番の友達になるケンゾーの少年らしいやり取りも楽しい。
 自分が子供だった頃を思い出し、ずっと訪ねていない田舎に行きたくなってしまう……そんな作品でした。

虹色ほたる―永遠の夏休み― [DVD]

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 原作小説は、もとはホームページで発表されていたもののようです。

虹色ほたる―永遠の夏休み

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虹色ほたる―永遠の夏休み〈上〉 (アルファポリス文庫)

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