久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

「おしまいの日」新井素子

 夫に精神的に依存し、献身的に尽くしてきた主婦が、不安と孤独から徐々に正気を失っていく様を描いたホラー小説。ヒロインの日記による独白と、周囲の人たちの視点と、二つの視点で物語は進んでいくのですが……個人的にはあまり好みではありませんでした。ちょっと説明的なところがあって、後半になるまでなかなか物語の中に入っていけなかったので。
 それとも、私が独り者だからあまり楽しめなかったのでしょうか? ヒロインと同じ専業主婦か、またはちょっと尽くしすぎるタイプの妻を持った男の人が読むと、また感想が違ってくるかもしれませんね。

おしまいの日 (新潮文庫)

おしまいの日 (新潮文庫)