完結。もう続きは出ないのかなと思っていたので、ちゃんと完結してくれただけでも嬉しいですね。「リスティス」もなんとか……無理か……。
最後は派手な超能力バトル。アペプとハリハの戦いは、前巻同様ちょっと大味です。
Aの最後はキャラクターに見合った死に様でしたが、もう一度ぐらいマザクと戦って欲しかった気もします。マザク(アリス)の描写には白旗。あざといんですが、やっぱり気に入ってしまう……。
スナオの出番というか、見せ場は少なめ。それでも最後は主役としてけじめをつけた感じですね。ケイと別れたその後、エンディングで「今の彼女に逢いに行く」と言って、気持ちを新たに宇宙を目指すところは、物語のテーマもきちんとまとめられた形で良かったです。完結編2冊の活躍だけ見ると、アペプの方が目立っていますが、それでもこのお話の主人公はスナオだったのだと思えますね。個人的に、4号と一緒に宇宙に出たスナオが叫ぶシーンなんかも好きでした。
最後、ちゃんとスナオと分かれて旅立つところでは、ケイもヒロインとして役目を果たしたという感じでした。二人の関係をちゃんと消化しましたしね。
宇宙とか、人類の進化とか、その辺の設定は真面目なSFの印象。少し語り足りないところもある気がしますが、娯楽作ではこれぐらいのバランスが良いのでしょう。
エピローグがプロローグとちゃんと対応している点も良かったですね。紆余曲折ありましたが、ほんとに最後はきちんとまとめられたと思います。完結、お疲れ様でした。
セラフィック・フェザー(11) <完> (アフタヌーンKC)
- 作者: うたたねひろゆき,武田俊也
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/09/22
- メディア: コミック
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