久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

「踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!」

 録画しておいたものを視聴。「踊る大捜査線」劇場版、第3作。
 湾岸署の署員たちが引っ越し作業に追われる最中、署内の拳銃が3丁なくなってしまう。そして、拳銃の1丁は射殺された死体とともに発見される。オンラインゲームを通して接触することに成功した拳銃盗難の犯人は、過去青島が逮捕した犯罪者を釈放しろと要求してくるのだが……。
 ファン向けの同窓会映画ですね。過去のテレビシリーズに映画、それにスピンオフ作品等に登場した大勢のキャラクターたちが参加して、彼らの「今」の姿を見せてくれています。シリーズが好きだった人は、彼らの新しい立場や人間関係と、歳をとっても変わらず残っているそのキャラらしさを見て、楽しめるのではないかと思います。
 私もテレビシリーズは好きで、映画もスピンオフ作品もほとんど見てきていますが……でも本作を楽しめたかというと、正直ちょっと微妙でした。「踊る大捜査線」の魅力はいろいろありますが、その一つは、主人公である青島と、いわゆるキャリア組の室井、立場も考え方も違う二人が衝突しながらもやがてお互いを認めていく、一種の相棒ものとしてのお話にあったと思います。ですが本作だと、その二人がほとんど関わり合わなくて……個人的には、そのために魅力が大きく減ってしまっているように思えました。
 物語自体も、おふざけやギャグが過ぎるせいか、全体的に緊迫感がなく、盛り上がらないまま終わってしまったような……青島の病気というネタも、ちょっとふざけすぎていて、少し不快に感じてしまうところもありました。
 テレビシリーズで感じた面白さがなくなってしまっているようで、残念。人気シリーズの続編の難しさというものも、ちょっと考えてしまいました。

 それにしても……テレビシリーズの放映って、97年だったんですね。改めてドラマのデータを見て、そんな昔だったのかと驚いてしまいました。
 映画最終作は、一応見る予定ではあります。なんだかんだ言っても好きな作品だったので。きれいに閉じてくれることを願ってます。