久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

「凪のあすから」最終話

 地上に住む人間と海中に暮らす人々がいる世界を舞台に、少年少女たちの恋愛模様を描いた現代ファンタジー、完結。
 半年間、大変楽しめました。特に2クール目の、静かで切ないような雰囲気が良かったですね。主人公たちの心情もとても丁寧に描かれていて。擦れ違いやぶつかり合いを繰り返しながらも、皆が自分の気持ちや相手の思いと向き合っていく姿が印象に残りました。
 最終回はとてもきれいな大団円。ほんとに良い作品でした。

 OPEDも良い曲でした。2クール目の歌は特にお気に入りになっています。

「カルトか宗教か」竹下節子

 カルトの問題について書かれた本。カルトの定義や見分け方等。宗教だけでなく、ニューエイジ思想や健康カルト等についても書かれています。
 この本が出版されたのは、1999年。まだノストラダムスの予言が話題になっていた頃でしょうか? 80年代末頃からのオカルトブームや、ニューエイジ思想の流行等も思い出されますね。あの頃ほどではないかもしれませんが、今でもニューエイジ思想やそれに近い道徳論等を押し付けてくる人はいますし、健康ブームは今の方がもっとひどくなっているような気もします。ニューエイジ思想も健康ブームも必ずしも悪いものだとは言えないかもしれませんが、それが人の個性や人間関係を壊そうとするものであったりしたら、やはり問題だと言わざるを得ないでしょう。
 自分の人生を守るためにも、カルト問題についてはちゃんと考えていきたいですね。健康ブームだけでなく、怪しげな自己啓発セミナーや道徳論も多い今、決して他人事ではないと思います。

カルトか宗教か (文春新書 (073))

カルトか宗教か (文春新書 (073))

 カルトグループの話を聞くと、今でも「ザンヤルマの剣士 オーキスの救世主」を思い出します。伝奇ライトノベルの名著。小説として面白いのはもちろんのこと、カルト問題についても非常にわかりやすく描かれています。被害者家族の心情が丁寧に描かれているのも良かったです。