久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

その他書籍

「つっこみ力」

「反社会学講座」で有名なパオロ・マッツァリーノさんの本。自分にとっての正しさに拘る批評・批判の限界について語られた本。 メディアリテラシーの大切さをいくら説いても、自分の正しさを押し付けるかのような批評・批判は無力であること等について、ユー…

「ビギナーズ・クラシックス 枕草子」

「枕草子」の入門書的解説本。有名な章段の日本語訳と原文、解説、その他コラム等。 当時の価値観に触れられる箇所もあれば、千年前から変わらない人間の心情に共感できるところもあるのが面白いですね。 清少納言と彼女が仕えた中宮定子の置かれた境遇を考…

「キリスト教文化の常識」

キリスト教文化についての入門書的解説本。キリスト教の記念日やミサについての解説、また英語表現等から窺える信徒の意識について説明されています。 日本人にとっては割と身近な宗教でありながら、意外とわからないことも多いキリスト教について、改めて考…

「アリアンロッド・リプレイ・ルージュ 3 ノエルと白亜の悪夢」

ファンタジーTRPG「アリアンロッドRPG」のリプレイ。声優の力丸乃りこさんが主役を務めるシリーズの、第3巻です。重度のネタバレがありますので、読んだことのない方はご注意下さい。 出生の秘密を探す少女ノエルと、それぞれ異なる組織の命で彼女と関わる…

「Q&A 火山噴火 日本列島が火を噴いている!」

日本火山学会のホームページに寄せられた質問をもとに、Q&A形式で、火山に関する基礎知識や日本の火山について解説された本。 2001年発行とちょっと古い本ではありますが……基礎知識に関しては、勉強になりました。 噴火の様子を写した写真も載っていま…

「犬は「びよ」と鳴いていた 日本語は擬音語・擬態語が面白い」

日本語の擬音語・擬態語……音や鳴き声、物の状態や動作等の様子を表現する言葉について。擬音語・擬態語全体について語る前半と、動物の鳴き声の表現の移り変わりについての後半と、2部構成となっています。 日本人にとっては、特に漫画の描き文字等でお馴染…

「夢の科学 そのとき脳は何をしているのか?」

睡眠中の脳の働きと夢に関しての研究解説本。 「夢」を見る脳の活動について説明すると同時に……夢判断や精神分析等で、過度に神秘的なものとして「夢」が扱われがちな風潮に対して、批判的に語られています。 つじつまの合わない奇妙な夢、でも夢の中の自分…

「黒のトリビア」

犯罪や事件に関する豆知識・小ネタ集といった感じの本。 事件編、警察編、鑑識編、刑罰編の四章。割と有名なネタもあれば、あまり知られていないと思われる情報もあったり。 少し古い本なので、統計データをもとにしたネタなどについては、現在は変わってし…

「ビギナーズ・クラシックス 古事記」

「古事記」の入門書。「古事記」に書かれている有名なお話の現代語訳と原文、それに簡単な解説やコラム等。 「ビギナーズ・クラシックス」の名の通り、入門書として読みやすく、分かりやすい内容の本でした。「八俣の大蛇」や「因幡の白兎」、ヤマトタケルの…

「ウイルスは生物をどう変えたか 進化の演出者・ウイルスの世界を探る」

ウイルスと共に進化してきた生物とその遺伝子の話。 語り口は易しく、イメージを助けるイラストや写真も豊富で、とても読みやすい本でした。 生命の進化、生物が自身の遺伝子を次の世代へ伝えていくということについて、考えさせられるところもありました。 …

「ペンパ全集 推理パズル1」

90年代末頃に発売されていた「推理パズル」本を再録したものとのこと。先日、本屋で偶然手に取って……面白そうだったので購入。少し挑戦してみました。 文章を読み、表の当てはまるものには○、当てはまらないものには×の印をつけていき、問いの答えを導き出…

「催眠の科学 誤解と偏見を解く」

「催眠」に関する入門書。催眠研究の大まかな歴史、催眠や暗示の実態と、期待されている活用法についてなど。 テレビのバラエティ番組等で、大げさな演出と共に描かれる催眠術。そういった番組の影響もあってか、催眠や暗示というものには、どうしても怪しい…

「アリアンロッド・リプレイ・ルージュ 2 ノエルと翡翠の刻印」

積み本消化。テーブルトークRPG「アリアンロッド」のリプレイ本。声優の力丸乃りこさんが、主人公のプレイヤーとしてゲームに参加されています。 ちょっと天然気味の力丸乃りこさんの言動やリアクション、GMや他のプレイヤーとのやり取りが楽しいリプレイで…

「戦争論」(多木浩二/岩波新書)

積み本消化。前世紀の本ですね……。 近代の戦争について、著者がその思いを語った本、といった感じでした。 個人的には、全体的にちょっと踏み込み足りない印象を受けてしまいました。第二次世界大戦で起きた悲惨な虐殺、冷戦、近代の新しい戦争……一冊の本で…

最近の買い物

久しぶりに、最近の買い物ネタ。 グリムトゥースのトラップブック〜すべてのロールプレイングゲームのためのゲームマスターエイド 作者: ポール・ライアン・オコナー 出版社/メーカー: 書苑新社 発売日: 2019/09/13 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商…

「すべてはネーミング」(岩永嘉弘/光文社新書)

積み本消化。かなり古い本ですが。 ネーミングについて、商品名を中心に書かれた本。商品名の移り変わりや、ネーミングの狙い、プレゼンについて等。 個人的に、ダジャレっぽい商品名は苦手だったりするのですが……そういった名前も、いろいろな考えや狙いが…

「ビギナーズ・クラシックス おくのほそ道(全)」

松尾芭蕉「おくのほそ道」の入門的解説書。現代語訳と本文、解説と雑学コラム等がコンパクトにまとめられています。「おくのほそ道」について、基礎的なことを知るのには、丁度いい本だと思います。 歌の善し悪しは、正直よくわからないのですが……その辺はや…

「はたして神は左利きか? ニュートリノの質量と『弱い力』の謎」山田克哉

積み本消化。かなり古い本ですが。ニュートリノに関する本です。 この手の科学書を読む度に思うのですが……物理学等に関する研究者の方々は、普通の人とはどこか違った世界が見えているのでしょうね。 私は科学があまり得意ではなかったこともあって……いくら…

「脳の老化と病気 正常な老化からアルツハイマー病まで」小川紀雄

老化や病気によって起きる脳の変化などについて書かれた本。90年代末に出版された本ですが……正常な衰えと病的な衰えの違い、症状の特徴など、改めて勉強できました。 パーキンソン病について特に紙幅が割かれている感じで……期待していた内容とは、ちょっと…

「ウエスト・ウイング」エドワード・ゴーリー

エドワード・ゴーリーの大人向けの絵本。 どこかの西棟(ウエスト・ウイング)の様子が描かれているのですが……一切説明はなく、ただどこか不気味な雰囲気の絵だけが描かれています。床に倒れた男の姿や、窓に浮かぶ謎の影や、床に走った亀裂や……説明がないた…

「愛は勝つ、もんか」姫野カオルコ

姫野カオルコさんのエッセイ。 男女関係に関するネタが多かったように思いました。結構ずけずけと言い切ってしまう感じですが、そこが小気味良かったり。 1994年発売の本の文庫版ということもあって、エッセイの中に出てくるドラマや歌も結構古いもので……

「ギャシュリークラムのちびっ子たち または遠出のあとで」エドワード・ゴーリー

先日展覧会に行ったときに購入。ちゃんと通して見たのは今回が初めてです。 アルファベットの名前順に、子供たちの悲惨な最期が淡々と描かれていきます。 独特のブラックユーモアみたいなものが感じられる、大人向けの絵本。残酷で悪趣味ではあるのでしょう…

「カルトか宗教か」竹下節子

カルトの問題について書かれた本。カルトの定義や見分け方等。宗教だけでなく、ニューエイジ思想や健康カルト等についても書かれています。 この本が出版されたのは、1999年。まだノストラダムスの予言が話題になっていた頃でしょうか? 80年代末頃か…

「萌えよ! 戦車学校」田村尚也(イラスト・野上武志)

戦車についての解説入門書。戦車の構造や種類、各国の戦車や開発の歴史等。 「萌えよ!」とタイトルに書かれていますが、女の子のキャラクターはショートコミックやまとめのときのイラストに出てくるぐらいで、解説は普通に真面目に書かれています。大半の写…

「知らないと損する 池上彰のお金の学校」池上彰

銀行、投資、保険、税金等……お金に関する様々なことを、易しく解説した本。 非常に読みやすく、わかりやすい本でした。経済ニュース等が苦手な人向けの、ほんとに入門書といった感じの本ですね。知らないと損する 池上彰のお金の学校 (朝日新書)作者: 池上彰…

「超発明博覧会 幻想メカニックガイド」司史生、原聖

18世紀から20世紀初頭までの時代に、フィクションの中で活躍した発明品や実際に作られた乗り物、考案された機械等を、イラストと共に紹介されています。海の乗り物に空の乗り物、車や戦車、月へのロケットやロボット等……ノーチラス号のような有名なもの…

「不愉快な現実 中国の大国化、米国の戦略転換」孫崎享

大国化していく中国と、それを意識している米国。国際情勢が大きく変化していく中、日本は現状をどう認識し、周辺諸国とどう付き合っていくべきなのかが説かれています。 丁度領土問題について騒がしい日が続いていることもあって、いろいろと考えさせられる…

「やさしい免疫の話」村山知博

ちょっと古い本ですが……免疫に関する雑学本。朝日新聞に連載されていた記事を加筆修正したもののようです。 遺伝子治療や臓器移植、予防接種や様々な病気の話等。免疫が関わる様々なお話。 一つ一つの記事が短く、読みやすい反面、ちょっと解説が物足りなく…

「性的唯幻論序説」岸田秀

男女の性関係について論じた本。人間は本能が壊れていて、性行為も動物と違って本能によるものではない。人類は皆不能であり、それを乗り越えるために性の幻想を生み出した……というような内容。 個人的には、あまり説得力を感じられませんでした。男女関係や…

「宗教世界地図」石川純一

積み本消化。 世界各地の宗教紛争や対立等を、地図とともに解説されています。各章が短くまとめられているので、読みやすくわかりやすいですね。ちょっと解説が物足りなく感じるところもありますが。宗教世界地図 (新潮文庫)作者: 石川純一出版社/メーカー: …