久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

「護られし者 3 攻勢」ピーター・V・ブレット

 第一部完結の第三巻。久しぶりに、新作ファンタジーをあまり積まずに読みました。
 魔物と対決する力を得たアーレン、優秀な薬草師となったリーシャ、魔物すら惹きつけるバイオリンの才能を開花させたロジャーの三人が、いよいよ出会い、魔物と対決することになるわけですが……随分あっさり終わってしまったなぁ、という印象でした。ほんとに、第一部完結といった感じです。
 魔物との戦い、護符の扱い方、クライマックスの決戦など、ちょっとゲームを彷彿とさせるところもあって、その辺は作者の「D&D」の趣味が反映されているのかなぁと思いました。主人公三人の役割分担なども。もし自分がアーレンのPCだったら、最後どんな作戦をたてるのか、なんて想像もしてしまったり。
 凄惨な描写はあっても、抑制のきいた訳文ですので、落ち着いて読めるのは良かったです。
 日本の読者を待たせない、という企画で発行された第一部ですが、第二部以降も同じように発売されるのでしょうか?

護られし者3 攻勢 (ハヤカワ文庫FT)

護られし者3 攻勢 (ハヤカワ文庫FT)