久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

「デュアン・サーク 6 銀ねず城の黒騎士団 下」深沢美潮

 積み消化。お城を舞台にした陰謀劇、完結編。
 結構あっさり終わってしまった印象。陰謀劇といっても、それほどドロドロしてはいなくて、裏で糸を引いていた悪役側にも愛嬌があって憎めないのが、この世界らしいなぁと思ったりしました。城を守る黒騎士やオルバたちと、魔王が作り出した赤騎士が戦う様子も、どこかユーモラスでドタバタ喜劇みたいなところがありましたしね。
 王道ではありますが、情けない王様が情けないなりに父親としての意思を見せるシーンは良かったです。家族との関わりや、デュアンに対しての複雑な思いなどを読むと、この陰謀劇の物語の中心は王子チャールズの方なんだろうなぁと思いますね。気弱な王子の成長の物語。
 クレイ・ジュダの出番が多いことにはちょっと驚いたりも。ここまでお話に関わってくるとは想像していなかったので。今度も関わってくるのでしょうか?

デュアン・サーク〈6〉銀ねず城の黒騎士団(下) (電撃文庫)

デュアン・サーク〈6〉銀ねず城の黒騎士団(下) (電撃文庫)

「デュアン・サーク」の方も、積んでいるうちに第二部まで完結してしまっているんですよね。ちゃんと積み、崩していかないと……。