久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

「異国迷路のクロワーゼ」2巻

 19世紀後半のフランスで、工芸店で働く日本人少女湯音の物語。
 慣れない異国の地で、文化や価値観の違いに戸惑ったり傷ついたりしながらも、一所懸命に日々を過ごす湯音の姿が健気で可愛いですね。表情豊かなのも可愛らしいです。
 工芸店の若店主クロードや商店街の人々、富裕層の少女アリスやその姉と、湯音が少しずつ馴染んでいく姿も描かれていますが……温かい良いお話の中に、貧富の差や人種意識等の厳しい現実が織り込まれているのが、他のお話とは違う特色になっていますね。
 湯音の影響もあって前を向き始めたクロードと、アリスの姉カミーユの今後の関係も気になります。

異国迷路のクロワーゼ(2) (角川コミックス ドラゴンJr. 111-3)

異国迷路のクロワーゼ(2) (角川コミックス ドラゴンJr. 111-3)