久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

「ロード・オブ・ウォー」

 録画しておいたものを視聴。
 現代の武器商人の物語。武器の密売の才能を持ってしまった男が、警察に追われ、相棒にしていた弟を精神的に追い詰めてしまいながらも、結局その仕事を続けていってしまう姿が描かれています。
 武器の密売をしている男自身は、裏社会の人間のような悪党っぽさはなく、普通のビジネスマンのようですらあるという、そのギャップがなんとも言えませんね。特別な悪人でもなければ、残酷な人間というわけでもない。武器の密売をしていながら、小心者っぽいところすらあったりして。
 終盤、妻の信頼をなくし、弟は破滅に向かい、更に殺されていく人間の姿を見て、人並みに良心の呵責を覚えることもありながら……それでも結局、武器の売買を続けていってしまう。今の現実が、彼の才能を求めているから……。
 頭の痛い現実について、改めて考えさせられました。

ロード・オブ・ウォー [DVD]

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