先日、シネマサンシャイン池袋で見てきました。クリント・イーストウッド監督・主演作品。実在する、九十歳の運び屋を題材にした映画のようです。
家族よりも仕事を優先してきた結果、家族とは半ば絶縁状態となっている主人公。自分の生涯をかけてきた花の農園も失ってしまった彼は、ひょんなことから麻薬の運び屋をやることになるのだが……という物語。老いた男が自分の人生を見つめなおし、そして家族との関係を取り戻すお話でもありますね。
年老いた男の姿を通して、人生の悲哀がユーモアを交えながら描かれていて……見ていると、自然と映画の中に引き込まれてしまいます。些細なやり取りに笑い、男の境遇に感情移入して……彼の行く末を見届けたくなってしまいます。
終盤に描かれる、切なくも温かい静かな別れのシーンも良かったです。自分も歳をとってきましたし、両親ももう高齢者なので……他人事ではなく、いろいろと考えさせられてしまったりもしました。
良い映画でした。