久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

「トロワダイス」ソロプレイ

 中世の町トロワの発展を題材にした紙ペンゲーム。多くの建物を建て、その効果等によって市民の数を増やし、高得点を目指そうといった感じのゲームです。ソロプレイもできるということで、遊んでみました。
 ゲーム内の日数を管理するためのホイールの周囲に、赤・黄・白の三色の広場タイル(両面違う色のものと、同じ色のものがあります)を配置し……得点記録用紙の赤・黄・白の三段それぞれの上部にある空白のマスにダイスの出目を表す1から6の数字を一つずつ(1ゲーム目は1から始めて昇順になるように、2ゲーム目以降は最初のマスの数字をダイスを振る等して決定します)、各列の数字はすべて同じになるように記入すれば準備完了となります。
 ゲーム内の日数は8日間で、一日は午前と午後、二つのフェイズに分かれています。フェイズの最初に、透明ダイス3個と黒ダイス1個を振り、その出目が小さい順に広場タイルにダイスを配置していきます。配置が終わったら、黒ダイスが置かれた広場タイルはこのフェイズでは使用できないので一旦ホイールから外し……その後、ホイールに描かれたコストを資源から支払って使用する広場タイルとダイスを選び、その色と出目にあわせた資源を得るか、その色と出目に対応する得点記録用紙の区画の建物を一つ選んで建て、その建物の効果を使用して資源や市民を得たりします。アクションを終えたら、ホイールから外した広場タイルを裏返してはめなおし……午前のフェイズなら次の午後のフェイズを始め、午後のフェイズだった場合はホイールを動かして翌日の午前のフェイズに移ります。これを繰り返し、8日目の午後のフェイズが終わったところでゲーム終了。最終得点計算で得点化できる建物による点数、使用していない各資源による点数、市民の数による点数、それらを合計して、最も高得点だったプレイヤーが勝者となります。
 難しいのは黒ダイスの存在で……2日目まではそのフェイズで広場タイルを使用できなくするだけですが、3日目からはそれに加えて、黒ダイスの置かれた広場タイルの色と出目の数字に対応する得点記録用紙の区画は破壊されてしまうことになり……その区画に建造されていない建物がある場合は、ゲーム中もう建造することができなくなってしまうことになります。そのため、前半に考えていた計画通りに進むことはまずなく……欲しかった建物が建てられずに終わってしまうことも多々ありました。
 各色の建物には、特殊な効果のある「名声建物」と、市民の数を多く増やせる「公的建物」の二種類があり……赤の「名声建物」である「要塞」は先に書いた黒ダイスによる破壊から区画を守る効果があり、黄の「名声建物」である「大市場」は広場タイル上のダイスの数等によって多くの資源や市民を一気に得る効果があります。また白の「名声建物」である「大聖堂」を建てることにより、各建物を最終得点計算の際に得点化できるようになり……逆に言えば「大聖堂」を建てない限り、建物はいくら建てても得点化できないということでもあります。
 高得点を目指すための理想的な展開は……最初の二日間で赤の「要塞」を多く建てて黒ダイスの破壊から区画を守れるようにし、中盤は黄の「大市場」を建てて資源や市民の数を増やし……手に入れた資源や市民の数によるボーナスを使って更に資源や市民を増やしたり、建物を建てたりする。そして終盤に、白の「大聖堂」を建てて建物を得点化できるようにしていく……といったものになるのでしょうね。ただ、ダイスの出目と広場タイルの配置は運次第なので、そう理想通りにいくわけもなく……一部の資源を使用することでダイスの出目や色を変更することはできますが、そのために資源を増やそうとすると建物を建てることが遅れてしまうことにもなりかねない……高得点を目指すにはどうすればいいか、考えることの多い悩ましいゲームでした。資源や市民の数によるボーナスと、建物による効果がうまく繋がって、狙った通りの展開になったときの達成感はすごく気持ちよかったりもして……運と計算のバランスが良い、やり応えのあるゲームでした。
 何度か遊び……今のところ、62点が最高点。ゲームの功績では……「ソロゲームで3回プレイ」「45/55勝利点を獲得」「すべての要塞を建設」を満たした感じになります。拡張ルールの「饗宴と襲撃」も使って遊び、他の功績も満たしていきたいですね。
 いつか多人数プレイでも遊んでみたいです。