久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

「SPY×FAMILY」

 東西二国の戦争を防ぐため、「黄昏」のコードネームを持つスパイに与えられた任務。それは敵国の政治家に近づくため、敵地で疑似家族を作り、子供を名門学校へ入学させるというものだった。そのために「黄昏」が現地で用意した偽物の子供と妻。だがその二人にも、それぞれ隠された裏の顔があって……といった感じのお話。
 父はスパイ、母は殺し屋、そして子供は超能力者……裏の顔を隠した偽りの家族が、それでも互いを気遣いながら、少しずつ家族らしくなっていく様がコミカルに描かれているお話でした。スパイとしての志が高く情に厚い父、殺し屋としての凶暴性を秘めながらも偽物の夫と子を気遣う母、超能力で二人の正体を知りながらも子供ながらに疑似家族を維持しようとする娘……表の顔と裏の正体のギャップも楽しく、偽りだらけでも彼らなりに家族を維持しようとする振る舞いが微笑ましくも温かかったです。娘のアーニャの子供らしい言動も可愛く楽しかったですね。
 昔のスパイ映画……スパイにロマンがあった時代の映画を思い出させるようなところもあり、それもまた懐かしくも楽しかったです。
 家族三人の日常を描いたお話で一区切り。続きの放送が楽しみですね。