久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

「目を擦る女」小林泰三

 七本収録の短編集。小林泰三さんというと、グロテスクな描写の小説が印象的ですが、この短編集は割りと大人しめでした。そのせいか、ちょっと楽しめなかった作品もあったり。コント調の作品は苦手だったりしますし。
 表題作の「目を擦る女」と「脳喰い」「予め決定されている明日」は面白かった。「予め決定されている明日」はその落ちというか、描写が。やっぱり小林泰三さんは、グロテスクなものを描いているときが一番生き生きしていると思いました。