「仮面ライダーW」の続編となるアニメ作品。
ガイアメモリが絡む犯罪が続く街、風都で、翔太郎の前に現れた謎の美女、ときめ。彼女が関わる事件の依頼を受けた翔太郎たちは、やがて謎の「裏風都」の存在を知り、新たな敵と対決することになっていくのだが……といった感じのお話。
個人的に「仮面ライダーW」は、今まで見たことのある「仮面ライダー」シリーズの中ではトップ3に入るぐらい好きな作品なので、続編が見られるのはとても嬉しいです。
お人好しだけど甘いだけではなく、人情を大切にしながら探偵として、そしてヒーローとして街の人々のために戦う左翔太郎と。圧倒的な知識量と推理力を持っていながら、感情面ではまだ幼く、浮世離れしているところもあるフィリップ。二人が互いを掛け替えのない相棒と思い、正に一体となって戦う姿がとてもかっこいいですね。新たに探偵事務所に加わる謎多き美女に、コミカルで可愛い所長、そして硬派な刑事の仮面ライダーと、主人公以外のキャラクターも魅力的。
この星すべての知識を持っているけれど、必要な検索ワードを揃えなければ求めている情報を引き出すことはできない、というフィリップの能力描写も、超常能力に制約を与えつつ、探偵ものという作品テーマを活かす設定にもなっていて、改めて上手いなぁと思ったりもしました。
ライダーバトルの描写も楽しかったです。主人公が使うメモリの特徴がしっかりしていて、その能力の組み合わせで相手の裏をかいたり、不利な状況をひっくり返したりと、戦い方に説得力がちゃんと生まれているのが良かったです。また、最強フォームの圧倒的な力の描写も上手く、それらフォームの使い分けと戦い方が本当に魅力的でした。
街を舞台に探偵が活躍する、和風ハードボイルド兼バディものでもある作品。アニメとなったことで、児童向けの特撮ではできなかったセクシーな描写やグロテスクな表現も取り入れられており……より本格的な探偵物語となっている感じもありました。
「仮面ライダーW」の続編としても、一本のアニメシリーズとしても、大変面白い作品でした。原作コミックは続いているみたいですし、アニメでも続編を是非制作して欲しいですね。