「カメラを止めるな！」 - 久道進の日記帳

　テレビ放映されたものを視聴。非常に話題になった作品ですね。私は今回、初鑑賞になりますが……作中の仕掛け等について、ほとんど知らない状態で見ました。以下、ネタバレ有りの感想になりますので、ご注意下さい。

　劇中で放映された生放送のゾンビドラマと、そのドラマの撮影を描いたお話……の二構成になっている作品。

　前半のゾンビドラマは、本当にどうしようもない、B級以下のゾンビドラマなわけですが……ところどころ不穏な空気や、変な緊張感を感じさせられる描写があり、そのせいで、ひょっとして本当にゾンビが出てくるのだろうかと思わされる瞬間もあったりして……後の撮影シーンで、それら緊張感を感じさせられる描写が、撮影中のトラブルによるものだったことがわかるのが面白いところですね。突然のトラブルに役者もスタッフも慌てて、何とかしなきゃと焦っている様子がドラマに緊迫感を与えていた、というのが愉快でした。あわせて、不自然な描写の理由がわかるのも面白かったです。

　後半のドラマの企画話と撮影シーン、そこでの登場人物たちのやり取りも楽しい。滅茶苦茶で大変だけど、何かを作る現場の楽しさも伝わってくるかのようでした。

　最後まで見ると、非常に面白い作品なのですが……まったく何も知らないで見始めた場合、序盤のゾンビドラマで見るのをやめてしまう人も多そうですね。頑張って、最後まで見て欲しいです。