先日、池袋HUMAXシネマズで見てきました。ネタバレしないよう気をつけてはいますが、まだ見ていない方はご注意下さい。
半分地下に埋もれたような家で暮らす、父・母・長男・長女の四人家族。貧困暮らしを続ける彼らだったが……長男の友人の紹介で、長男が豪邸に住む一家の娘の家庭教師を務めることになる。それを機に計画を練った彼らは、徐々にその恵まれた家の中に入り込んでいくのだが……というお話。
四人が身分を偽り上手く演技を続け、富裕層の一家に気に入られ仕事を得ていく過程は、ブラックユーモアを感じさせるコミックのようですが……中盤以降の展開、そこで描かれる貧困層の姿は悲惨なもので……滑稽に思える描写すら、見ていてつらい気持ちにさせられるようなものでした。
富裕層の一家は特に悪人というわけではなく、むしろ人のいい善人とすら言える人たちで……ほんとにその一家には何の悪意もなく、ただその目に貧困層の暮らしが映っていないだけというのが、ひどく残酷なものに思わされました。
貧困層と富裕層の格差の問題。日本も決して他人事ではなく……見終わって、改めて現実の問題が自分に重くのし掛かってくるかのような気持ちにさせられました。