久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

「万引き家族」

 テレビ放映されたものを視聴。

 都会の片隅のぼろ屋で、貧乏暮らしを続ける五人家族。少ない収入と犯罪で糊口を凌ぐ一家に、ある日、親から虐待されていたと思われる幼い少女が加わることになる。六人「家族」となった彼らは、貧乏でどこか歪ながらも、それなりに穏やかな生活を続けていくのだが……というお話。

「家族」それぞれの嘘や誤魔化しによって保たれている、歪で危うい生活。一見、穏やかで平和に思えるシーンでも、どこか影が差しているように感じられ……後の崩壊が予想できるだけに、ずっと息苦しい思いを感じさせられる作品でした。

 大人の弱さが強く描かれているようにも感じられました。大人の方が家族や子供に依存し、それを必要としているかのように見えたので……。

 貧困や家族についてなど……現代社会が抱える問題についても、いろいろ考えさせられる作品でした。