久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

「少年魔法士」第15巻

 人王の脅威により揺れ動く魔法士たちの世界。人王から自分たちを守るために、カルノと勇吹はそれぞれ修行に取り組んでいくのだが、それは同時に自身の内面やトラウマと向き合うということでもあった……といった感じの展開。

 最終章開幕となる第15巻。全体的に重苦しく、息が詰まるような雰囲気に満ちていたように思います。作中のとあるキャラの台詞通り、「殺伐」といった感じ。迫る脅威に対して、カルノも勇吹も余裕を無くしており……魔法士たちの組織もまた、破滅に向かって突き進んでいるかのようでもありました。

 今までのようなコミカルな描写もほとんどなく……ほんとに、お話が最終章に入ったという感じでした。