続けて小説も。
ソノラマ文庫97年刊行作の復刊。
発達した機械が人類に対して氾濫をおこした未来世界。スラムのような街、荒野をうろつく野獣のような機械たち。その機械を狩ることを仕事とする狩人のタケルが、会話機能を持った機械を狩ってしまったことから、半分いやいやながらも世界の命運をかけた旅に出ることになってしまう……というのが粗筋です。
もうちょっとドタバタアクションの多い作品を想像していたのですが、その辺は思っていたよりも地味だった気がします。
キャラクター同士の軽妙なやり取りは楽しい。皮肉や嫌味を投げあい、仲はそんなに良くないのに、でもそれなりに繋がっている主人公たちは、大人の仲間の形としては理想なのかも。熱くなりすぎず、でも冷めきってもいない、その辺のバランスはとても上手いと思いました。
97年作ということで、設定はちょっと古く感じてしまいますけど。
会話は楽しかったですけど、やっぱり派手なアクションシーンももう少し読みたかったと思ってしまいました。
- 作者: 森岡浩之
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2008/03/01
- メディア: 文庫
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