口承文芸の研究2巻目。1巻が学校の怪談や噂話と流行りものに近い内容だったのに対し、2巻は古くから伝わっている昔話や伝説、俗信が中心でした。夜に爪を切ってはいけないとか、朝の蜘蛛は縁起がいいとか、子供の頃お年寄りから聞かされたような話が多く例としてあげられていましたね。
同じような俗信も、地方によって細部が変わっていたり、まったく正反対になっていたりするのが興味深かったです。朝の蜘蛛を縁起が良いというところもあれば、朝蜘蛛は縁起が悪いとするところもあるんですね。
私は割りと縁起を気にしてしまうたちなので、俗信を気にするのはほどほどにしようと思ったりも。度が過ぎると疲れてしまいますからね。
研究本としては事例が多く載っていて、また読みやすい文章で参考になりました。
伝説と俗信の世界―口承文芸の研究〈2〉 (角川ソフィア文庫)
- 作者: 常光徹
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2002/08
- メディア: 文庫
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