久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

「D_CIDE TRAUMEREI THE ANIMATION」

 異空間「トロイメライ」と、そこで自身の夢・欲望を暴走させ、怪物と化してしまう人々。「トロイメライ」の存在を知り、怪物たちと戦う力を手に入れた少年少女たちは、人々を利用する謎の教団と対決していくことになるのだが……といった感じのお話。
 新しく始まったスマフォゲームのアニメ版みたいですね。お話自体は、オーソドックスな伝奇活劇といった感じでした。
 各話の描写等、もう一工夫欲しいなぁと思えるところもありましたが……割と楽しめました。主役5人のやり取り、チームとしてまとまっていく感じは結構好きでした。

 

 

「空色ユーティリティ」

 ゴルフをテーマにした、15分足らずのショートアニメ。年末に放送されていたので、見てみました。
 ゴルフを始めたばかりの初心者女子高生と、彼女を見守る少し年上の二人。短い作品ながらも、ゴルフを楽しむ三人の様子や、気持ちの良い音と共にボールが空へ打ち上げられるゴルフならではの爽快感がきちんと描写されていて、楽しめました。
 ゴルフを題材にした作品を見たのも、本当に久しぶりな感じ。
 良い作品だったと思います。もし続編が制作されることがあるなら、また見たいですね。

 

「孤独のグルメ 2021大晦日スペシャル」

孤独のグルメ」2021年大晦日スペシャル。
 大晦日直前に、京都から東京まで車を届けることになってしまった井之頭五郎。途中ちょっとしたトラブルに巻き込まれながらも、道中様々なお店に寄っていつも通り食事を楽しんでいく……といった感じのお話。
 今までのドラマとはちょっと趣向を変えたロードムービーとなっていましたね。
 相変わらず美味しそうに料理を食べる様子に、見ているこちらの食欲も刺激されてしまう感じでした。主人公の内心の呟き、食べながら思う料理の感想も面白い。
 楽しいドラマでした。年末恒例となってきた感じもある、「孤独のグルメ」大晦日スペシャル。これからも続いていって欲しいですね。

 

「ワンダーランド急行」

 日経新聞夕刊で連載されていた、荻原浩さんの「ワンダーランド急行」が12月28日に最終回を迎えましたね。丁度一年間の連載ということになるのでしょうか。
 出勤時、いつも乗る列車とは反対方向の電車に乗ったことをきっかけに、今まで生きてきた世界とは別の歴史を経たパラレルワールドへ迷い込むことになってしまった主人公。違う世界の「自分」の人生を体験しながら、元の世界へ戻ろうとする主人公だったが……といった感じのお話。
 食肉文化や、感染症対策と監視社会、それにネット炎上等……現実で起きている問題を風刺として描くと同時に、ちょっと気弱なところがあるサラリーマンの苦難がコミカルに語られていました。くすりと笑える反面……現実の問題を考えると、笑ってばかりもいられないなぁと思ったりもしました。
 最後はちょっと唐突に終わってしまった感じで……そこは少し物足りなく思えてしまいました。
 1月4日からは、宮城谷昌光さんの「諸葛亮」が連載開始となります。

 

「ラヴィアンドール」第4巻

 魔法少女たちの戦いを描いた伝奇アクションコミック、第1部完結。
 父親を捜そうとするかすみと、彼女の仲間となったレベッカ。その前に立ちはだかる二人の魔法少女。空港を舞台に、魔法少女同士の戦いが始まった……といった感じの展開。
 魔法少女たちがそれぞれの能力を使い、駆け引きをしながら戦っていく様子がテンポよく描かれていて、楽しめました。魔法少女「聖女子」としての訓練を受けていない主人公が、少しずつ魔力の使い方や戦い方を学んでいき……同時に精神的にも成長していく様子が描かれているのも良かったです。
 辛勝といった感じで敵を退け……目的の地へと辿り着いたかすみたち。そこで一旦幕引きとなってしまいましたが……まだまるで力を見せていない魔法少女たちもいますし、いつかこの続きが読めたらいいなぁと思いました。

 

 

「THE GREY 凍える太陽」

 テレビ放映されたものを視聴。リーアム・ニーソン主演のサバイバル映画。
 妻を失い、癒えない喪失感を抱えながら狼相手のハンターを続ける男。旅客機の墜落により、彼は生き残った他の男たちと共に、極寒のアラスカを彷徨うことになるのだが……といった感じのお話。一応ネタバレがありますので、まだ見ていない方はご注意下さい。
 一人の男の、魂の再生の物語。極寒の雪山、襲ってくる狼の群れ……過酷な自然が牙をむき、生きるためにあがき続けていた男たちが一人、また一人と命を失っていく……その様子が容赦なく描かれていました。残酷な顔を見せる自然に対して、生身の人間がいかに無力であるか。それでも生きるために戦うことは無意味ではなく、悔いのないよう最後の瞬間まで抗うことにもきっと意義はある……そう思わせるかのような最後でした。重要なのは生き残れたかどうかではなく、その魂が己の人生を生ききったかどうか、ということなんでしょうね。
 好みが別れそうなラストでしたが……私は結構好きな感じでした。

 

 

「魔法科高校の優等生」

 本編主人公の妹、司波深雪の視点で描かれる「魔法科高校の劣等生」。
 本編で描かれていた事件等についての描写はほとんどカットして……深雪の心情と、彼女と友人たちのやり取りが中心となって描かれていましたね。
 本編よりも明るく軽めの雰囲気で、賑やかで楽しい作品になっていたように思いました。