久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

「ライトノベル」第1巻

 怒涛の展開が売りのライトノベル作家、左々暗龍。新刊の締め切り間際、彼は、自分の小説のファンだという不思議な少年と出会う。そしてその後、自分の作品に影響を受けたかのような殺人事件と、更なる事件を予告するかのようなメールが届くのだが……といった感じのお話。

 なるしまゆりさんらしいミステリアスな雰囲気と展開。それに、事件を通して自問を繰り返すかのような主人公の心情描写や、キャラクター同士のユニークな対話が面白い作品でした。

 時に軽薄と批判されることもある若者向け娯楽作品や、それらの表現による影響について、考えさせられるところもありました。