久道進の日記帳

文芸同人サークル「Whatnot」活動報告/本、アニメ、映画、ボードゲーム等の感想・レビュー

「おちこぼれフルーツタルト」

 東京都小金井市を舞台に描かれるアイドルアニメ。おちこぼれ五人組アイドルグループ「フルーツタルト」の奮闘が描かれています。

 キャラクターは可愛く、コミカルで明るいやり取りは楽しめましたが……全体的に、ちょっと下ネタが多すぎるように思えてしまいました。サービスシーンやフェチ描写も多かったですよね。まぁ、その辺も落ちこぼれらしいとも言えるのかもしれませんが。

 歌はどれも結構好きでした。でも、一番耳に残ったのは、あのブロッコリーの歌だったりするのですけれど……。

 

 

「蜘蛛ですが、なにか?」

 異世界転生モノのファンタジー作品、一先ず最終回。一応ネタバレがありますので、まだ見ていない方はご注意下さい。

 ファンタジー風の異世界に、最下級のクモ型モンスターとして転生してしまった現代日本の女子高生。ダンジョン内で生き残るために、彼女は知恵を絞って様々なモンスターと戦い、スキルを得て強く進化していく。一方、彼女のクラスメートたちもまた異世界に転生してきていて、それぞれの立場でファンタジー世界を生きていたのだが……といった感じのお話。

 主人公の一人漫才みたいな語りや、生き残るための必死の戦いぶりが楽しい作品。話の構造に仕掛けがあり、物語が進むにつれて世界の秘密や状況などが徐々に明らかになっていくという展開も面白かったです。

 人間やそれに近い種族に転生したクラスメートたちのやり取りも、個人的には楽しめました。普通のファンタジー作品だったら主人公の立ち位置だったはずのキャラクターが、実は真実も知らずに利用されているような立場だったという皮肉。彼が今後どうなっていくのかも気になりますね。

 2クールで描けるところまでをアニメにした、といった感じで……ちょっと唐突な終わり方になってしまっていたのが残念。続編が制作されたら、是非見たいですね。

 

 

「シャドーハウス」

 黒い影のような姿をした「シャドー家」の者たちと、彼らに仕え彼らの顔として生きる「生き人形」たち。外界から隔絶されたシャドー家の館で、シャドー家の少女ケイトと、彼女に仕える生き人形のエミリコは、歪んだ館のルールや、館を支配する大人たちに立ち向かっていくことになるのだが……といった感じのお話。

 怪しい館を舞台にしたダークファンタジーであり、子供たちを主人公にした児童文学のような雰囲気もある作品でした。幼いながらも貴人として振る舞うケイトと、彼女に純粋な気持ちで仕えるエミリコの関係がほんとに尊く……彼女たちの影響を受けて変わっていく周囲の少年少女たちの成長もまた尊い。そんな子供たちの心を館のルールで染めようとする大人たち……その邪悪な大人たちに、子供たちが知恵と勇気と絆で立ち向かっていく1クール目のクライマックスも、王道で良かったです。

 毎週非常に続きが気になる作品で、最後まで本当に楽しめました。第二期の制作も是非お願いしたいですね。

 

 

 原作コミックも読んでみたくなりました。

 

 

「アクアマン」

 テレビ放映されたものを視聴。

 海の王国の女王と地上の男の間に産まれたアクアマン。地上と海の戦争を防ぐため、彼は王位継承権を巡って異父弟と争うことになるのだが……といった感じの物語。

 テンポよく進んでいく冒険活劇でした。正当な王の証となる武器を求めて各地を回っていくのが楽しい。アクションシーンや、海中での大合戦も迫力があって良かったのですが……全体的に、ちょっとあっさりした感じに思えてしまったりも。クライマックスについても、もう一工夫欲しかったように思えてしまいました。

 気楽に見られる娯楽作品としては、楽しかったですけれどね。

 

 

「猫VSタワー 大ジャンプワールドデスマッチ」

 どんな高いところから落ちてもケガ一つなく着地できるという猫。その前に立ち塞がるのは、人類が作り出した様々な塔たち。果たして勝つのは、猫か、それとも塔か……といった感じの、一人用カードゲームです。

 カードの表には塔や建造物の絵とその高さが、裏面には猫が無事着地するためのウルトラ値や様々な特殊効果が書かれています。ゲーム開始時、山札から三枚をタワーデッキとして、表面を上にした状態で場に置き、また裏面を上にした状態で四枚を場に並べます。同時に、Lvカウンターのカードを場の上部に置きます。場札と後に手に入る手札のカードを組み合わせ、そのウルトラ値の数値が、タワーデッキの一番上に置かれたカードの塔の高さよりも大きければ、その塔は攻略したことになり……使用したカードは捨て札に、攻略したカードは裏にして手札に加えます。場のカードを使用して捨て札になった場合は、山札から場にカードを補充し、次の塔に挑戦。タワーデッキが尽きたら、Lvカウンターの数字を一つ上昇させ、場にカードを補充してから山札の残りを裏返して次のタワーデッキとし、捨て札を新しい山札として、再びタワーデッキに挑戦していきます。これを繰り返し、Lvカウンターの上限を超えることができればゲームクリア。場札・手札の組み合わせでは塔を攻略することができず、Lvカウンターを下げることで塔を攻略することになってしまい……Lvカウンターの数字を下げることができなくなってしまったら、ゲームオーバーとなります。

 ユニークな設定のゲーム。カード運に左右されるところもあり、ダメなときはすぐゲームオーバーを迎えてしまったりもしますが……手軽に何度も挑戦できるのは良いですね。カードの表面・裏面を覚え、特殊効果の使い方を学んでいくと、うまくゲームを進められるようにもなっていて……運の要素はありつつも、ゲームバランスも良い感じになっているように思えました。山札を調整することで次のタワーデッキの枚数を減らし、効率よくタワーデッキを攻略してレベルを上げられるようにしていくのが、ゲームクリアのカギですね。

 20回ほどチャレンジしたところで、何とかクリア。7キューブさんのゲームは何作か遊ばせてもらっていますが……一番遊びやすい感じに思えました。イラストも可愛いので、人にお勧めしやすいですね。

 

「スタンド・バイ・ミー」

 テレビ放映されたものを視聴。

 それぞれ家庭等に問題を抱えた四人の少年たち。行方不明者の死体がある場所を知った彼らは、その死体を見るための小さな冒険に出るのだが……といった感じの物語。

 少年時代の思い出が静かに語られていくお話。成長していくにつれて皆離れ離れになり、疎遠になってしまったとしても、少年時代の友情はそのとき確かにあり、その思いはずっと変わらないものなのだと思わせてくれる作品でした。

 ちゃんと通して見たのは小学生の頃以来でしょうか。ヒルのシーン以外はほとんど忘れていたこともあって、新鮮な気持ちで見ることができました。

 

 

「かつて神だった獣たちへ」

 異形の化け物に姿を変え、戦争で活躍した「擬神兵」たち。だが戦争が終わった後、彼らはその姿から人々に恐れられ、またいつか心を無くし化け物に変わってしまう宿命に苦しめられていた。彼らを人のまま殺すために、部隊の隊長だった男は、かつての部下たちを探し続けるのだが……といった感じのお話。

 戦争を終わらせ大勢の人を救うために人の姿を捨てたのに、守っていた国や人々から裏切られた兵士たちの悲劇が描かれている作品でした。かつての仲間、部下を手にかけなくてはいけない男の苦しみが伝わってきます。

 大きな戦争の始まりが迫っていることを感じさせるところで、一先ず最終回を迎えてしまいましたが……アニメでも続きが見たいですね。